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 公開日: 2024/11/19 最終更新日: 2024/11/27

電磁波健康被害への日本国内対応|現状と対策の取り組みを解説

Category: ニュース / 電磁波関連記事 Tag: / /

国内電磁波への見解

電磁波が健康に与える影響に対して、日本国内ではどのような認識と対応が行われているのでしょうか。

本記事では、研究やガイドラインの現状を基に、日常生活でできる予防策や正しい情報の見極め方について詳しく解説します。

当事務所には「1級電磁波測定資格」を持つ測定士が在籍しているため、専門的な観点から電磁波被害に関する対策やアドバイスを行なっています。

ライター

電磁波測定
2024年11月19日 更新

1級電磁波測定資格者が作成した、「電磁波対策について」の記事です。1級電磁波測定資格のみならず「防犯設備士」など、電磁波や防犯に関する高度な知識と技術を持つ有資格者が監修しています。

– 目次 –

1.日本国内の電磁波健康被害に関する認識

解説

日本国内における電磁波の健康影響に関する認識は、以下のように整理できます。

一般市民の認識

多くの人々は、携帯電話やWi-Fiなどの電磁波が健康に与える影響について漠然とした不安を抱いています。

特に、電磁波過敏症(EHS)と呼ばれる症状を訴える人々も存在し、これに対する社会的な理解はまだ十分とは言えません。

政府および専門機関の見解

総務省や経済産業省などの政府機関は、国際的なガイドラインに基づき、電磁波の安全基準を設定しています。

例えば、総務省は「電波が人体に与える影響について」の中で、国際的なガイドラインを下回る強さの電波により健康に悪影響が発生する証拠はないとしています。

科学的研究の状況

国内外で多くの研究が行われていますが、現時点では、日常生活で一般的に曝露されるレベルの電磁波が健康に有害であるという明確な証拠は見つかっていません。

総務省の調査研究でも、安全基準を超えない強さの電波により健康に悪影響を及ぼす明確な証拠はないと確認されています。

総じて、日本国内では電磁波の健康影響に対する認識は多様であり、科学的根拠に基づいた情報提供と適切な対策が求められています。

2.電磁波健康被害に関する科学的知見

電磁波の健康への影響について、世界中で多くの研究が行なわれていますが、現時点での科学的知見を以下にまとめます。

世界保健機関(WHO)の見解

WHOによると、電磁波の健康影響に関する主な知見は以下の通りです。

  • 携帯電話やWi-Fiなどの日常的な電磁波曝露による健康リスクは低い
  • 長期的な影響に関する研究は進行中であり、一部の研究ではリスクを示唆する結果もあるが、結論を出すにはさらなる研究が必要とされています。

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)の基準

ICNIRPは、電磁波曝露の安全基準を設定しています。

  • 携帯電話やWi-Fiなどの日常的な電磁波曝露による健康リスクは低い。
  • 長期的な影響に関する研究は進行中であり、一部の研究ではリスクを示唆する結果もあるが、結論を出すにはさらなる研究が必要とされています。

科学的に認められている影響

短期的影響

  • 高出力の電磁波に長時間曝露すると、体温が上昇するなどの生理的影響が出ることがあります。
  • ただし、日常生活でこれに該当する状況は非常に少ないです。

長期的影響

一部の研究で、携帯電話の長期使用が脳腫瘍リスクをわずかに高める可能性が指摘されていますが、十分な証拠はなく、WHOやICNIRPもリスクを断定していません。

3.なぜ電磁波対策が必要なのか?世界の認識とその背景を探る

電磁波は、携帯電話やWi-Fiなどの便利な技術の基盤であり、現代生活に欠かせない存在です。

しかし、科学的に健康被害が明確に認識されていないにもかかわらず、電磁波対策への関心が高まり続けています。

それにはいくつかの理由と背景があります。

科学的に解明されていないリスクへの懸念

世界保健機関(WHO)は、携帯電話やWi-Fiなどの日常的な電磁波曝露について、現時点で重大な健康リスクは確認されていないとしています。

しかし、長期的な影響についてはまだ研究が進行中で、結論は出ていません。

この不確実性が、「念のため対策を取る」という予防原則の採用につながっています。

一部の研究結果とメディアの影響

一部の研究で、携帯電話の長期使用が脳腫瘍リスクをわずかに高める可能性が指摘されるなど、健康リスクを示唆する結果が報告されています。

また、メディアがこうした研究結果をセンセーショナルに報じることで、不安が広がる原因となっています。

世界各国の取り組み

電磁波への対応は国や地域によって異なりますが、予防原則に基づいた取り組みが進められています。

  • スイスやイタリア: 国際基準より厳しい電磁波曝露制限を設定し、住民の健康を保護。
  • フランス: 学校でのWi-Fi使用を制限し、子どもへの影響を軽減。
  • スウェーデン: 電磁波過敏症を環境病として認識し、患者への支援を行っています。

電磁波による健康被害は、現時点では科学的に明確に認識されていない部分が多いです。

しかし、不確実性や一部の懸念が、対策の必要性を高めています。

世界各国が予防原則を採用しているように、科学的根拠に基づきつつも、安全性を高めるための電磁波対策が重要視されています。

4.日本における電磁波の問題と内容

日本

日本における電磁波問題は、主に以下の観点から議論されています。

健康への影響

携帯電話やWi-Fiなどの電磁波が人体に与える影響について、多くの研究が行われています。

現時点では、日常生活で一般的に曝露されるレベルの電磁波が健康に有害であるという明確な証拠は見つかっていません。

しかし、一部の人々は電磁波過敏症(EHS)と呼ばれる症状を訴えており、これに対する社会的な理解と対応が求められています。

規制と基準

日本では、電磁波の安全性を確保するために、国際的なガイドラインに基づいた規制や基準が設けられています。

例えば、経済産業省は電力設備から発生する電磁界に対する規制を導入しており、50Hz・60Hzともに200μTの規制値を設定しています。

電磁波防止グッズの普及

市場には、電磁波防止を謳う製品が多数存在します。

しかし、これらの製品の効果については科学的根拠が不足している場合が多く、消費者庁も注意を呼びかけています。

総じて、日本における電磁波問題は、科学的な研究結果と市民の不安との間でバランスを取りながら、適切な情報提供と規制の実施が進められています。

5.日本における電磁波課題と今後

日本の将来

電磁波についての研究は日本でも長年蓄積されていますが、電磁波についての身体への被害やリスクコミュニケーションについてはまだ始まったばかりです。

海外の電磁波被害の影響と原因について既にさまざまな研究文献もあり、これにあたることで解明されることもあります。

大切なのは、そもそもの原因である電磁波に関する規制を改善できれば状況も変わってくるという点です。

電磁波過敏症や電磁波についての理解や学習を誰もが共有でき、意見交換できる場が必要なのかもしれません。

次世代の子どもたちを電磁波過敏症から守るためにも、今いちど電磁波基準を再考して今後の法律が変わっていく未来に期待しましょう。

過度な心配はストレスを引き起こす

科学的な研究に基づくと、現代社会で一般的に使用されている電子機器(スマートフォン、Wi-Fiルーター、電子レンジなど)から出る電磁波は、通常の使用状況下では人体に有害な影響を与える証拠は十分には見つかっていません。

ただし、そのような研究結果がある一方で、電磁波の長期的な影響には未解明の点も多く、注意を払う人々の懸念も一定程度は理解できます。

しかし、過度な不安は健康に悪影響を及ぼす可能性もあるため、バランスが重要です。

測定して不安を解消

電磁波に関する不安を解消する一つの手段として、実際に測定を行なう方法があります。

専門の測定機器を使用して、自宅や職場での電磁波のレベルをチェックすることができます。

測定の実施

自宅や職場での電磁波のレベルを測定します。特に気になる場所や時間帯に重点を置きます。

データの解析

測定したデータを元に、電磁波のレベルが安全な範囲内にあるか確認します。

対策の検討

もし測定結果が高いと判断された場合、具体的な対策を検討します。

このような測定によって、客観的なデータに基づいて不安を解消することができる場合もあります。

1級電磁波測定資格」の有資格者へのご相談は、お問い合わせフォーム、電話、メール、ラインにて24時間365日(土日・祝日問わず)無料でお受けしています。

電磁波に関する不安やお悩みがあるのでしたら、無料相談をご利用ください。無料相談で解決する問題もあります!

6.電磁波に関するの専門用語を簡単にご紹介

このページで使用する専門用語や独特な言い回しをご紹介します。

用語を理解してから再度読んでいただくと、内容がわかりやすくなります。


電磁波は、電界と磁界が交互に発生しながら伝わる波で、送電線や家電の周囲で発生します。


電気的なプラスの力とマイナスの力が働く空間のこと。


磁気の力、N極とS極がくっつく空間のこと。


電磁波のうち、人の目で見える波長のこと。


光の振舞いと性質、光と物質の相互作用について研究する物理学のひとつの分野。


物理学の分野のひとつで、電磁相互作用に関する現象を取り扱う学問。電気磁気学と呼ばれることもある。


分子や原子、それを構成する電子など微視的な物理現象を記述する力学。一般相対性理論とともに現代物理学の根幹をなす理論として知られている。


ラジオ波、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線、X線、ガンマ線などの放射のことで物理学。関連・相互作用しあう電界と磁界の波動からなる。


高周波(RF)は、無線通信で使用される10kHz以上の周波数帯の電波や信号を指します。


低周波(AF)は、音声信号などの低い周波数帯を指し、通信や音響で利用されます。


マイクロ波は、高周波帯の電磁波で、通信や電子レンジで利用されます。


Wi-Fiは無線LAN技術で、デバイス間の無線通信を可能にするネットワークシステムです。


ある程度の電磁波にさらされると身体にさまざまな不調が現れる、電磁波にさらされることによって健康を害することをいう。


マイクロ波化学において、マイクロ波加熱を用いて合成する場合に起こる熱では説明できない現象を指す。加熱を生じない低いレベルで、パルスと振幅変調電磁界による生物への影響をいう。


国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、電磁波の安全基準を策定する国際的な専門機関です。


日本の電磁波規制基準値は、50Hz・60Hzともに200μT(マイクロテスラ)に設定されています。

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