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 公開日: 2025/02/24 最終更新日: 2025/02/26

公費による防犯カメラ設置補助|増え続けるトクリュウ被害への対策

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2022年5月から2023年1月にかけて発生した広域強盗事件を皮切りに、SNSなどを通してインターネット上で繋がった犯罪グループによる犯罪が全国的に広く知れ渡るようになりました。

このようなSNSなどを通じて見ず知らずの人間達が集まった緩やかな繋がりによる犯罪グループを「匿名・流動型犯罪グループ」(通称:トクリュウ)と呼び、警察は全国的な警戒を強めています。

しかし、トクリュウによる犯罪は住居・店舗への強盗や特殊詐欺など多岐に渡り、犯罪の実行犯を捕まえても指示役の足がなかなか付かないといった特徴から、同様のグループが続々と現れているのが現状です。

そんなトクリュウによる犯罪被害を防ぎたい気持ちは市民の中でも高まっており、政府も市中での防犯カメラ設置を公費によって支援する意向を固めています。

このように増え続けるトクリュウによる犯罪被害への対策について、防犯の専門家の目線から解説していきます。

– 目次

1- ニュースの概要


政府は首都圏で相次ぐ強盗事件などを受け、新たな経済対策に防犯対策の強化支援を盛り込む方向で調整に入った。防犯カメラ設置費用の公費での補助が柱。10月21日、複数の政府・与党関係者が明らかにした。
首都圏では夏ごろから、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)が関連しているとみられる強盗事件が連続しているほか、今月19日には自民党本部に火炎瓶のようなものが投げ込まれ、首相官邸前の柵に車が突っ込んだ。2022年の安倍晋三元首相銃撃事件など政治家を標的としたテロ事件も続き、政府は防犯カメラの増設で監視の目を増やし、治安改善につなげたい考えだ。

引用元:公費で防犯カメラ設置補助へ 政府、経済対策で防犯支援 トクリュウ事件多発受け – ITmedia NEWS

2- 「匿名・流動型犯罪グループ」(トクリュウ)とは?

SNSなどを通じて集まった人同士で協力して犯罪行為を行なう新しい組織型犯罪が「トクリュウ」と定義されています。

対策をするにあたって、まずはトクリュウについての理解を深めましょう。

「闇バイト」求人を通じて集まる

トクリュウが犯罪の実行役をどのようにして集めるかというと、簡単そうな仕事内容で高収入を謳ったバイトの求人広告です。

このような簡単に稼げる仕事の求人に食いついた人は、犯罪に加担している意識を持たずに言われるがままに指示をこなし、気付いた時には警察に捕まってしまうことがあります。

真っ当なアルバイトの皮を被った犯罪実行者募集の求人およびその仕事は「闇バイト」と呼ばれ、これらの求人は主にSNS上で展開されています。

しかし、場合によっては一般企業も利用する求人募集サイトでも闇バイトの募集が出されていることがあり、闇バイトと見極められずに犯罪に加担してしまう可能性もあるでしょう。

実行犯に罪の意識が薄い

闇バイト求人で集められた人達の特徴としては、自らの行ないが犯罪行為である自覚が薄いという面があります。

闇バイトの実行犯としてはあくまでもアルバイトに参加しているという認識なので、例え犯罪行為を行なっていても収入を得るためにやり遂げてしまうことがあるでしょう。

この傾向は特に若い年齢の人に多く、社会常識もまだ備わっていない10代で闇バイトに参加してしまうと自らを省みる知識や経験も薄いため、行動をセーブできずにそのまま犯罪行為を実行してしまいます。

時には暴行や強盗行為を命じられたとしても、数人の実行役の集まりの中で目的意識が固まってしまえば犯罪行為の実行を止めるのは難しいものです。

また、犯罪行為の実行役を捕まえたとしても彼らに命令を伝えた指示役を捕まえない限りは事件の根本的な解決にはならず、更なる被害が続出してしまうことになります。

3- 「トクリュウ」被害を対策するには

依然として増え続けるトクリュウによる被害が、いつ自らの元にもたらされるかはわかりません。

被害を受けてからでは遅いので、トクリュウの犯罪行為への充実した対策を敷いておく必要があります。

自宅の防犯対策を見直す

トクリュウの代表的な犯罪事例としては、数人の実行役で住居に侵入しての強盗行為でしょう。

時に住人に犯罪被害が見つかった場合には暴行を加える可能性も高く、加減を知らずに暴行死させるケースも多いです。

このような被害を防ぐためには、やはり自宅に侵入させないための防犯対策を充実させるのが一番有効な手段となります。

自宅に敷くべき防犯対策の例としては下記になります。

  • 家への侵入経路となり得るところに防犯カメラを設置する
  • 窓に補助鍵を設置して侵入に時間をかけさせる
  • 警報器を設置して大きな音で周囲に侵入を知らせる
  • 窓ガラスに保護フィルムを貼ることで窓を割られる可能性を減らす
  • 人が近づくと光るセンサーライトを設置する
  • 家の周辺に砂利を敷いて足音が目立ちやすくする

住居への侵入に時間がかかればかかるほど、侵入者は諦めて立ち去る可能性が上昇していきます。

また、家に侵入されてしまうと密室となるため周囲に助けを知らせることができませんが、侵入される前に近隣住民に警戒を知らせることができれば、目撃される可能性が高まるため犯罪行為を実行できないでしょう。

そのため、一切の被害がないまま犯罪行為を遠ざけることができます。

このように、トクリュウによる強盗・暴行被害を防止するためにはまずご自宅に侵入させないための対策を充実させることが重要です。

防犯対策の有効なアドバイスは防犯設備士まで

もし自宅への防犯対策を充実させたい場合は、防犯のプロである防犯設備士がご自宅における適切な防犯対策についてアドバイスしてくれます。

時には防犯対策を充実させるためのリフォーム施工も対応してくれるため、もし自宅の防犯対策を充実させたい場合はお気軽にご相談ください

4- 専門家はどう見る

防犯カメラ設置の公費補助について、防犯設備士の立場から新しい情報が入り次第、迅速に公表します。

飛び込み業者やテレアポ業者の情報はNG。

信頼できる公式の内容だけをわかりやすく解説しますので、ぜひブックマークしてお役立てください。

※当事務所では、飛び込み営業やテレアポなど、こちらからの営業活動は一切行いません。
防犯設備士が最新の公的補助情報を正確にお届けすることを第一に考えています。安心してご覧ください。

ライター

防犯対策について
2025年2月11日

防犯設備士が作成した、「防犯対策について」の記事です。防犯設備士のみならず「1級電磁波測定資格」など、電磁波や防犯に関する高度な知識と技術を持つ有資格者が監修。

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