コラム
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2025年1月22日に長野駅前にて男女3人が通りがかった男性に刃物で襲われ、1人が死亡し2人が重軽傷を負う事件が発生しました。
事件後、特に長野県内では同様の犯行の発生を懸念する市民の意識の高まりに伴い、防犯関連グッズの需要が急速に高まったとのことです。
特に人気が高いのは危険が起きた際に鳴らせる防犯ブザーで、一時品切れになる店舗が相次ぎました。
このように凄惨な事件をきっかけに防犯意識が高まるのは自然な動きとも言えますが、やはり望ましいのは事件が起きてからではなく事件前から防犯の準備を整えることでしょう。
もしもの際に被害をいち早く知らせることで、素早い犯人確保や被害の最小限化にもつながるため、非常時に備えた準備は行なうべきです。
今回の記事では、日頃から備えておくべき防犯対策について、防犯の専門家の目線から解説していきます。
JR長野駅前で起きた殺傷事件は発生から5日で2週間が経ちました。
県内のホームセンターでは、防犯ブザーが一時、品切れに近い状態になるなど住民の防犯意識に変化が出ています。
(中略)
防犯カメラやセンサーライトは闇バイトに関連する事件もあり、2024年の秋から需要が高まっているということです。
中でも問い合わせが多いというのが…。
綿半ホームエイド 古屋勇人グループリーダー:
「握ると鳴る防犯ブザーです。こちらは、光が出る防犯ブザーです」
防犯ブザーが売り切れに近い状態になった店舗もあるということです。
引用元:防犯ブザーが一時品切れに【長野駅前3人殺傷事件】2週間「いつ何時起こるか分からない」住民の防犯意識に変化 センサーライトや防犯カメラ ホームセンターで防犯グッズの売り上げ伸張 | TBS NEWS DIG
この世界には100%安全な場所というものは存在せず、あらゆる所で何かしらの事件・事故が発生する可能性があります。
そのため、重要なのは何かあった際にいち早く対処することですが、そのためには起こりえる事件がどんなものなのか把握しておく必要があります。
路上を歩く人をいきなり襲うのが通り魔事件で、これは犯人が特定の人物を狙って犯行に及ぶ場合もあれば、無差別に近くにいた人を襲う場合と要件はさまざまです。
特に無差別犯行であれば偶然犯人の近くにいてしまったことで被害を受けることになるため、これほど理不尽なことはありません。
しかし、防犯対策の実施により犯人の動きを鈍らせたり食い止めることができ、被害を受ける確率を軽減できます。
街を歩く人のカバンや財布といった持ち物を奪い去って逃走するひったくり事件も後を断ちません。
時には犯人が自転車やバイクに乗りながら犯行に及ぶこともあるため、そうなると逃げ去られる可能性が高まってしまいます。
対策としては、荷物を簡単に奪い去られない工夫を施すことなどが挙げられます。
道行く人に声をかけて脅しをかけ、金品を奪う恐喝被害は特に繁華街などでは多く見られます。
金品を渡さない場合は暴力の行使を示唆されるため、身の安全と引き換えに金品を渡してしまうケースは昔から多いです。
このような時にも防犯対策を実施することで、被害を受けることなく逃げることが可能になります。
満員電車など混み合った場所で身体を触られたりする痴漢や、自らの姿や性的な場所を勝手に撮影される盗撮は、特に女性が受けることの多い犯罪被害です。
このような性犯罪は、被害者が被害を周囲に訴えること自体に恥ずかしさを感じてしまって、犯人を捕まえられずに泣き寝入りするケースも多いです。
そのため、被害者がストレスを受けずに被害を表明できる仕組みが必要となります。
誰かから後をつけられるストーカー被害は、被害の証明が難しい犯罪といわれています。
偶然後ろを歩く形になってしまう場合も考えられるため、明確なストーカー被害の線引きはまだまだ難しいのが現状です。
しかし、ストーカー被害が殺人事件に発展してしまうケースも多いため、もしストーカー被害の覚えがあるなら対策は急ぐべきといえるでしょう。
生活の中で起きる可能性があるさまざまな事件に対処するためには、やはり常日頃からの防犯対策が欠かせません。
気軽に行なえる防犯対策にはどのようなものがあるのか、その内容を把握しておきましょう。
何か被害を受けた際に紐を引っ張ることで大きな音を出して周囲に被害を知らせる防犯ブザーは、常にカバンにつけておくことですぐに使うことができます。
多くの犯罪加害者が目撃者となる第三者に犯行を見られる事を避けるため、大きな音によって周囲の注目を引くことはかなり有効な手段といえるでしょう。
また、中には光を発するタイプの防犯ブザーもあり、視覚的に周囲の注意を引きつけることもできます。
特にひったくりにおいては奪おうとする荷物が身体から離れないだけで成功率は大きく下がるため、カバンや財布が簡単に離れない仕組みを導入するのも有効です。
下記のような対策を取ってみましょう。
簡単に荷物が奪えなければ捕まるリスクも高まるため、ひったくり犯は諦めてすぐ立ち去るでしょう。
警視庁はスマートフォン向け防犯アプリ「デジポリス」を配信しており、さまざまな防犯対策をアプリ一つで可能にしています。
痴漢被害を訴えたり、被害を受けている人に助けが必要か呼びかける「痴漢撃退機能」がついており、画面一つで周囲に助けを求められたり音声によって被害を訴えることが可能です。
また防犯ブザー機能もついているため、スマートフォンを防犯ブザー代わりに使用できたり、アプリを起動するだけでブザーが鳴るようにも設定できます。
通り魔事件後、防犯ブザーの一時品切れが続く状況は、防犯意識の高まりを示しています。
しかし、本当に重要なのは 事件が起こる前からの対策です。
防犯ブザーは有効なツールですが、いざという時に使えない可能性も考慮し、日頃からの防犯意識を徹底することが不可欠です。
例えば、不審者に遭遇した際は 早めに距離を取る・人気のない場所を避けるなど、状況判断の訓練が重要です。
また、ストーカーや不審者の兆候を早期に察知し、事前に対策を講じることが有効です。
事件後だけでなく 常に防犯を意識し、家族や身近な人とも情報共有を行うことが、被害を未然に防ぐカギとなります。
防犯対策について
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